ゆったりと流れるここ淡路島の風・・・そんな心地よさにいざなわれて、生まれ育った地元を歩いてみることの素晴らしさをもう一度知る。何気なくただ視界を横切っているだけであろう風景にふと耳を傾ければ・・・そこにある逞しくも包み込むように優しい大自然の‘音’が聞こえるはず。田舎らしい、けれども人々の生活に密着したコンクリートの小道、騒音がないからこそ聞こえる稲穂を揺らす風の音、昔ながらの味わい深く風化したテトラポット、角が取れて丸くなった瓦たちで埋め尽くされた浜・・・懐かしく、またそれぞれが瓦人にとっても誇らしく・・・。

聞こえますか・・・?




そんな悠久の歴史を越えてなお変わることなくこの島に力強く響く‘音’達を瓦に・・・歩けばこそ聞こえるその普遍のカタチを‘坐’にすることで、その確かな主張を具象化・代弁し、またこの島の恵みを改めて実感するため、瓦人は瓦粘土を持って歩いてみました。

「島音坐−shimaotoza−」 〜あわじConscios〜



その一筋に繋がる‘坐’の先にあるもの・・・それこそが地に足ついた本質。

大地〜土と草〜


道〜粗めのアスファルト〜


木〜変わらずそこにある逞しさ〜


テトラポット〜むき出しの石〜


稲穂〜風のままに〜


切り株〜刻む年輪〜


浜〜海瓦−kaigara−


道端の草〜ねこじゃらし〜


小道〜コンクリート〜


瓦垣〜原風景〜


大地の恵み‘瓦’の風合いが生み出すそれぞれの表情・・・脈々と息づくその力強い‘声’が聞こえてきませんか?歩いてこそ気付く、また日々無意識にその恩恵を享受している大自然に包まれる喜びひとしおに瓦人の伝えたいものがここにあります。気ままに揃うラインナップです。コースターとしても、和菓子の器にも・・・お近くにお越しの際はお気に入りのものを是非どうぞ・・・。

瓦とは・・・その発想とデザインにおいてクリエイティブさはまず必要です。人を魅了する芸術性も・・・。ただ、主張の強過ぎる一方的な価値観の押し付けは逆に相手を遠ざけてしまいます。大切なのは感性に響くかどうか・・・。百年後の伝統となり得るユニバーサルなデザインとは・・・?瓦人にもまだまだ洗練された感性を磨くますますの努力が必要ですね。その行きつく先にある‘普遍の価値’を求めて・・・。今日もこの島の音に耳を澄ませてみます。