今日はいよいよ待望の第一回目「火入れ式」でした。朝から嵐のような強風に見舞われ、真冬を思わせる淡路の景色が・・・しかし何気ない日常の風景として今日も工場は始動します。



朝9時・・・お得意さん達二人に施主さんご家族二人、また新聞社の記者さんもかけつけ、取材のあと趣旨説明をさせていただきました。そのほかきんたろうさんはじめ、観光業界代表として南海荘さん、それに若潮さん達まで見学に来てくれ、今回世話人に徹する予定の瓦人の代わりに写真撮影を依頼しました。(南海荘さん、この場をかりてありがとう。)

それでは「火入れ式」の模様をお伝えします。まずは用意したセットの前にお並び頂いて、瓦人の挨拶に始まりこの火入れ式へ立会いいただく意義をお伝えしました。そのあと瓦人が綴ったコンセプトを皆さんで唱和します。





なにか進行していくうちに、ご本人様たちはもとより、見守る瓦人含めスタッフ達と見学者の方々全員が、どことなくこの空間が神聖で厳かなものであるかのような感覚を覚えだしたのは皆の後の感想です。

続きまして、パウダー状の瓦をもってこの度の家作りに対する想いを書いていただきました。大いなる緊張を感じられたのか、筆の動きも鈍ります。それだけ独特の雰囲気に包まれた瞬間でした。





「家内安全」・・・これ以上も以下もない純粋な‘願い’です。その想いとともに瓦を焼くため、その書を瓦人が窯へと入れます。



またこの度第一回目の式に臨む際のご要望により、プレスしたての瓦粘土に名前を彫ることにしました。乾燥・焼成後、一緒に現場へとお届けしたいと思います。





それではいよいよ火入れです。込み上げる想いもあるであろう施主さんの真剣な眼差しがとくに印象的でした。



こちらまで思わず万感胸に迫るような心地が・・・。毎日何気なくこなされる窯への火入れ・・・、その所作のすべてがどこか儀式的なものに感じられ・・・。張りつめた緊張感のなか、皆で二度手を打ち窯を閉めました。その見つめる先にはどんな想いが・・・。



「ありがとうございました。」施主様からいただいた、すべて込められた一言です。深々と頭を下げられ、またこちらも恐縮し頭を・・・。この互いへの感謝がいい家作りへと繋がるのです。そこには買う側、売る側という垣根はなく、ただただ大いなる自然に対する畏敬の念と感謝の気持ちを共有し合えた人間同士がいたはずです。ストーリーの大切さ・・・情緒豊かな日本人だからこそ持ち得る、そんな優れた感受性に基づき気付くものです。こんなモノづくり・・・素晴らしいです☆はや第二回目が待ち遠しく・・・。改めて・・・瓦って素敵な素材ですね。

お昼はもちろん安富さんにお邪魔して、実はこの度お約束いただいてた通り、第一回目の記念として無料粘土体験をさせていただきました。改めて盛り上げていただいてありがとうございます。





こちらももちろん焼成後お届けいたします。その後は毎度お馴染み「かわらや」で食事をしていただき、まさしく瓦尽くしの淡路島での一日だったことでしょう。この手形も含め、火入れした瓦が現場へ届くまでどうぞ楽しみにお待ち下さい。

わざわざここ淡路島までエンドユーザーの方々が来られるのです。しかも頭を下げて感謝されて帰るのです。瓦師としてはこれ以上の幸せはありません。これからも、こうした人に感動を与えられるような‘エモーショナル’な仕事を追求していきたいと思います。今日はこの寒さの中、いつにも増してココロがほっこりする日となりました☆